令和5年の10月からインボイス制度が始まりますが今までと同じ利益を確保する場合には免税事業者と取引した場合には値引きの交渉というのものが必要になってくると思います。
そこで免税事業者と取引した場合の値引きについて考えて行きたいと思います。
仮に制度開始後に免税事業者に110,000円支払ったとします。
この場合の消費税が10,000円で経過措置がありますので10,000円×80%=8,000円が仕入税額控除ということになります。
つまり、制度開始前より2,000円仕入コストが増加したことになります。
そうすると2,000円値引して貰えば利益が変わらないのではないかと考えがちですがそうはなりません。
108,000円×10/110×80%=7,854円(仕入税額控除)
108,000円-7,854円=100,146円
つまり2,000円値引きして貰った場合の仕入コストは146円増加しています。
それでは仕入コストが発生しない金額はいくらなのかと言うと以下の金額になります。
107,842円です。
107,842円×10/110×80%=7,842円(仕入税額控除)
100,000円の8%ではなく7.842%になります。
税込価格から言うと0.98038ということになります。
107,842円÷110,000≒0.98038
結論から言うと税込価格の1.97%(1-0.98038)の値引きに合意して頂ければ今までの利益を確保することが出来ます。
上記の金額は最初の3年間の80%の経過措置をもとに計算しておりますので令和8年10月1日以降はまた違った金額になります。