寺田拓生税理士事務所

群馬県藤岡市の会計事務所

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軽減税率導入による簡易課税制度の届出の特例は書式が違います

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軽減税率導入による簡易課税制度の届出の特例は書式が違います

先日、熊王先生の研修を聞いていたら軽減税率導入による簡易課税制度の届出の特例による簡易課税制度選択届出書と通常の簡易課税制度選択届出書で書式が違うとのことでした。つまり、通常の第24号様式ではないのです!

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軽減税率導入による簡易課税の届出の特例とは

軽減税率導入による簡易課税制度の届出の特例について簡単に説明しますと、通常の簡易課税制度選択届出書の提出期限は「課税期間の初日の前日」までに提出しなければなりません。つまり、その課税期間が始まる前までに提出しなけばならないのに対して、軽減税率導入による簡易課税制度の届出の特例は「課税期間の末日」までに提出すればよいのです。つまり、後出しで簡易課税制度の適用が出来るというわけです。なお、この特例の適用することが出来る事業年度は令和元年10月1日から令和2年9月30日までの日を含む課税期間になります。

この特例を使える条件は、課税仕入を税率ごとに区分することが「困難な事情」がある中小事業者あれば良いとのことです。この「困難な事情」については、その理由を問わないと国税庁は言っています。つまり、納税者自身が税率ごとに区分するのが困難だと判断すれば使えるということになります。

それで、私もこの特例の簡易課税選択届出書を探していたのですが、なかなか見つかりません。災害時に使う、第34号様式の消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請書を使うのかと思いましたがそうではありませんでした。

何とか、国税庁のHPをくまなく探してやっと探すことが出来ました。それが以下のものになります。

<国税庁HP>消費税の軽減税率制度に関する申告書の様式の制定について

特徴としましては、左に※印で説明書きがあるのと「困難な事情がある事業者に該当する」というチェック項目が追加されています。タイトルは「消費税簡易課税制度選択届出書」と第24号様式と同じで間違えてしまいそうです。

(追記)現在は国税庁HPの消費税の各種届出書から普通に出力することができます。

簡易課税制度の適用制限との関係

調整対象固定資産や高額特定資産を購入した場合には、一定期間、簡易課税制度選択届出書の提出が制限されています。この制限期間中に今回の簡易課税制度の特例制度を適用する場合には「著しく困難な事情」がある場合にしか適用することは出来ません。つまり、自動販売機還付スキームを使って二年目に簡易課税を選択するようなことは出来ません。

軽減税率導入について

個人的には日本版のインボイス制度導入については賛成ですが、軽減税率については私は反対です。軽減税率は既得権益を作りますし、税収減にもなり、事務負担も増えてしまいます。

例えば、簡易課税制度を適用しているピザ屋さんがあるとします。その場合の売上は

テイクアウトは、第三種事業で消費税率8%
店内で食べる場合には、第四種事業で10%
デリバリーでは、第四種事業で8%

と税理士でも間違えてしまいそうなほど現在の消費税法は複雑になっているのです。