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譲渡所得の取得費が分からない場合の推計取得費のすすめ

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毎年、確定申告をしていて出くわすのが土地を売却したんだけど、親から相続したものなので取得費が分からないというものがあります。

この場合には、概算取得費として売却価額の5%が取得費として認められるという規定があります。これってちょっと乱暴過ぎますよね。たぶん、昭和30年代後半以降に買った土地だったら売却価額の5%以下ということはないんじゃないでしょうか。

例えば土地を2,000万円で売却したとします。取得費がわかりません。長期の譲渡所得は国税、地方税合わせて20.315%です。この場合には、概算取得費を使うと税額は以下の通りになります。

(2,000万円-2,000万円×5%)×20.315%=3,859,800円(百円未満切捨)

税負担としてはかなり厳しいですよね。そこで実際の取得費が分からない場合に何か使える価格はないかと言うと、平成12年11月16日に審判所で採決された市街地価格指数による推計取得費を使ったものがあります。

【市街地価格指数による推計取得費の算定】

上記の2,000万円で売却した土地の取得日を昭和59年3月、売却日を平成9年8月とします。そして、売却時直近の市街地価格指数と取得時直近の市街地価格指数を調べると以下の数値になります。

①売却時直近(平成9年9月)市街地価格指数:六大都市以外:住宅地…6826

②取得時直近(昭和59年3月)市街地価格指数…5241

これらの数値を使って取得価額を推計してみます。

2,000万円×②÷①=15,355,991円

この場合の税額は以下の通りになります。

(2,000万円-15,355,991円)×20.315%=943,400円(百円未満切捨)

【注意点】

この方法の注意点としましては、実際の取得費ではないので税務署で認められない可能性があります。

しかし、上記設例の場合、5%の概算取得費と比べると2,916,400円税金が安くなりましたので、十分チャレンジしてみる価値のある方法と言えます。

あとは、市街地価格指数を使っているため市街地以外の土地にはこの方法は使えないので、その場合には別の算定方法の検討が必要になります。

市街地価格指数は調べるのに時間が掛かかります。部分的には日本不動産研究所のサイト等で確認することは出来ますが、ネットで確認ができるのは全国・六大都市・六大都市以外の地域に係る商業地・住宅地・工事地の指数のみになりますので実際には同研究所より発行されている冊子を入手するのがよいでしょう。建物の取得費が分からない場合には「建築統計年報」の着工建築統計を使って算出する方法があります。

【市街地価格指数の冊子の入手先】
全国官報販売協同組合WEBサイト
政府刊行物センター:千代田区霞が関1-4-1日土地ビル1F

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