寺田拓生税理士事務所

群馬県藤岡市の会計事務所

2018年の神﨑風花よ永遠に 

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今年のTIF2018は、AKB48グループ、けやき坂46、BiSH、私立恵比寿中学とそうそうたるアイドルが参戦し、正にアイドル世界一を決めるのに相応しい大会となった。

三年前の夏、舞台に上がることもなく、フジテレビにかき氷売りの手伝いをさせられていた少女は誓ったのである。

「私達でこのTIFのスマイルガーデンを一杯にしてみせる!」

ある日、子役界の名門、テアトルアカデミーに一人の少女が入学することとなった。彼女の名前は神﨑風花。神様に愛された子。アカデミーの先輩である鈴木福氏をもってしても「流石に神﨑君の表現力には、太刀打ち出来ませんよ。」と今後、言わしめるほどの逸材である。

神﨑風花と言えば、レス(視線)の正確性を挙げることが出来る。神﨑は、舞台上で踊りながら視界で客席の全てを捉えることが出来る。視界で捉えるという表現は正確ではないかもしれない。彼女の場合、お客の表情を色で感じることが出来るのだ。客席に少しくすんだ色を見つけては、そこに正確にレスを送る。彼女のレスを浴びた場所には、笑顔の花が咲く。こんな魔法のようなことを彼女は呼吸をするかのごとく簡単に行ってしまうのだ。まさに、恐るべき才能と言えよう。

彼女のもう一つの武器であるが、これは有名な話であるが、彼女は表情一つで日本の四季を自在に表現することが出来ると言われている。笑顔に無限の奥行があると言ってもいい。春の麗らかな日差しのような表情から、行儀の悪いピンチケには厳しい冬のような視線も送る。私は神﨑の可能性に賭けたと言ってもいい。彼女の表現力なら体感温度50度を超えると言われる灼熱のスマイルガーデンを、軽井沢のような避暑地に変えることも出来るのではないか!

ゆりかもめに揺られてお台場に着くと、そこは正に異国であった。

「世界はハロプロとそれ以外で出来ているゥゥゥウー!!!」

絶叫しながら紙芝居をするオジサン。まさに終末を予感させる光景だ。

スマイルガーデンに着くと会場は解散を発表したベビーレイズJAPANのパフォーマンス後の異様な熱気に包まれていた。流石にこの状況はやりづらいのでないかと思ったが、5年目に入るsora tob sakanaには、そんなことは関係なかった。

一曲目の『 夜空を全部』から、私は神﨑の様子がいつもと違うことに気付いていた。最近のリリイベを含めた過密スケジュールにより彼女の体調が本調子でないことは知っていた。今年の2月に中野サンプラザで見た時とは明らかに違うのだ。私の目の前で等身大の高校二年生の神﨑風花から子供の頃の神﨑に変わり、そして、また、ある時は妖艶な大人の色気を持った神﨑が現れるのである。

最後の曲は『ribbon』だ。去年のTIFのスマイルガーデンのラストも『ribbon』だった。

私はその時、恐ろしいことに気付いたのである。これまでの神﨑の表現力は言って見れば日本の四季を表現しているに過ぎなかった。しかし、「神﨑風花2018」は、それとは違うのだ。少女と大人の女性という二面性、つまり過去と未来を表現することに成功している。そうだ、神﨑は時間というものを舞台の上で超越しようとしているのだ。

今日、お台場にいる何百人のアイドル全てが誰かのアイドルである。

私達は目の前の何かから、ただ逃げたかっただけなのかもしれない。

そこにいたのが、たまたまアイドルだっただけなのかもしれない。

本当はアイドルじゃなくても良かったのかもしれない。

でも、私達は出会ってしまったのだ。

アイドルというものに。