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簿記論より財務諸表論の方が難易度が低いから先に受けるべき

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今回は、税理士試験の挑戦を考えているかたに、最初の受験科目として簿記論ではなく財務諸表論を、おすすめしたいと思います。

また、簿記論で伸び悩んでいる方にも参考にしていただきたいと思います。

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1.私の経験

私の場合は、会計事務所に就職してから税理士試験を勉強しました。

セオリー通り最初に、簿記論から勉強をはじめました。

仕事との両立がきつかったのもありまして、簿記論は2年連続で不合格でした。

12月の結果発表があって、簿記論を受験するか、9月から勉強をはじめていた財務諸表論を受験するか迷いましたが、財務諸表論を受験しました。

勉強時間としては、1日3時間くらいはしていたと思います。

通算3回目の受験になります。

結果は不合格でしたが、判定はAでした。

A判定なら、もう1年頑張れば何とかなるのではないかと思い、翌年も財務諸表論を受験しました。

その時も、勉強時間は1日3時間くらいだったと思います。

見事合格することができました。

通算4度目の受験でやっと1科目合格することができました。

理論と計算のバランスですが、平日は理論を中心で、計算は土日くらいしかやっていませんでした。

私の場合は、簿記論より財務諸表論の方が先に合格したのです。

2.財務諸表論の方が合格率が高い

私が、3回目の受験の時に簿記論ではなくて財務諸表論を受験した決め手となったのは、当時は簿記論より財務諸表論の方が合格率が高かったからです。

では、近年における財務諸表論の合格率を見てみましょう。

財務諸表論 合格率

令和3年度 23.9%
令和2年度 19.0%
令和元年度 18.9%
平成30年度 13.4%
平成29年度 29.6%
平成28年度 15.3%
平成27年度 15.6%
平成26年度 18.4%
平成25年度 22.4%
平成24年度 20.7%
平成23年度 16.6%
平成22年度 13.1%
平成21年度 16.0%

簿記論 合格率

令和3年度 16.5%
令和2年度 22.6%
令和元年度 17.4%
平成30年度 14.8%
平成29年度 14.2%
平成28年度 12.6%
平成27年度 18.8%
平成26年度 13.2%
平成25年度 12.2%
平成24年度 18.8%
平成23年度 14.8%
平成22年度 12.5%
平成21年度  9.9%

上の合格率を見ていただければ分かると思いますが、近年においても簿記論より財務諸表論の方が合格率が高い傾向は変わっていません。

しかも、財務諸表論は合格率が高いときは、20%を超えており合格率10%と言われている税理士試験において、異常に高いのです。

いつ、合格率を落としてくるかわかりませんので、合格率が高い今こそがチャンスなんです!

3.財務諸表論の方が仕事と両立しやすい

遅くまで仕事をして帰って来て、机に向かって計算問題を解くのってもの凄く辛いですよね。

簿記論の場合は計算100%ですから、ほんとにしんどいです。

何度、途中で寝かけたことでしょう。

それに比べると、まだ理論の方が私は音読を繰り返すのを主流にして暗記していましたので、なんとか続けることができます。

また、理論は昼休みなど、短い隙間時間でも勉強することができます。

場所も選びません。電車の中でも勉強できます。

そういうわけで、お仕事をしている方は、理論がある財務諸表論の方が結果に繋がりやすいと思います。

4.まとめ

税理士試験の科目を1つ持っているのと、1個も持っていないのとでは、評価がまったく違って来ます。

将来、転職することになったとしても、その1個の合格科目があれば、転職を有利に進めることができます。

ですから、税理士試験の受験を検討しているかた、簿記論で伸び悩んでいる方は、財務諸表論の受験をおすすめします。

(追記)
平成27年にこの記事を書いた時には財務諸表論の方が合格率が高かったのですが、近年では簿記論の合格率も上がって来たので傾向が変わって来ているようです。

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